赤ちゃんが下痢をした場合、食事の仕方だけでなく、脱水症状とお尻の肌ケアにも気を配る必要があります。

ここではそれぞれについて、説明しましょう。

 

食事の仕方

母乳を与えている場合は、ママの食事を消化しやすいものにして、油っぽいものは食べないようにして下さい。ママが食べた物がそのままママの血液となり、その血液が母乳になるからです。

具合が悪いと甘えたくなるので、いつもより母乳を求める回数が増えるかもしれません。下痢をしているときは、脱水症状を起こす心配もあるので、多めに母乳を与えても大丈夫です。

離乳食が始まっている赤ちゃんは、進み具合に関係なく、いったん十分粥に戻します。食欲によっては、おかゆのうわずみしか受け付けないこともあるでしょう。

赤ちゃんがなにも食べたがらなければ、無理に与える必要はありません。

野生動物は、お腹の具合が悪くなったときは数日間絶食します。お腹の調子が悪いときは、胃腸に何も入れずにしっかりと休ませることが一番の薬だといわれています。

その際、水分だけは与えるように気をつけて下さい。完全母乳で育てている場合は、母乳を与えるか、赤ちゃんが受けつけるようなら、お白湯(ぬるいお湯)を飲ませてもよいです。

 

脱水症状の有無の判断

大人の身体における水分割合は約60%ですが、赤ちゃんの身体は約80%が水分でできています。このため、下痢が続いて身体の水分がなくなることが、大人よりも容易に脱水症状につながってしまいます。体内の水分が10%以上失われると、赤ちゃんの命が危険な状態となります。

赤ちゃんは、大人のように「喉が渇いた」と言葉で伝えることのできないので、脱水状態になっているかはママが判断しなくてはいけません。

以下は、初期の脱水症状が起きた場合に見られる兆候です

・いつもより泣き声が小さい

・顔色が悪く、笑顔が少ない

・肌が乾燥してカサカサする

・唇が乾き、白っぽくなる

・おしっこの量が減る

上記のような症状が見られるときは、赤ちゃんが受けつける範囲で水分をこまめに与えて下さい。一度にたくさん飲めなくても、スプーン一杯程度を数回に分けて飲ませましょう。

2日程度で下痢の回数が減り、ウンチの形がもとに戻りはじめ、水分や食事の摂取量が増えるようなら、回復傾向にあるといえます。

しかし、赤ちゃんが思うように水分を受けつけず、脱水症状が進むと、以下のような進行症状が見られます。

・一日中、うとうとと眠ってしまう

・まぶたがくぼんでいる

・泣いても涙が少ししか出ない、または泣く力がない

・顔色が悪く、目に力がない

・声をかけた時に反応が薄い

・おしっこがほとんど出ない

上記のような進行状態が続くと、意識が低下したり、けいれん発作を起こす可能性があります。重篤な脱水症状は、命の危険にもつながります。

赤ちゃんが思うように水分を摂ってくれず、ぐったりした様子が見られる場合は、脱水が進行する前に小児科を受診してください。口から水分を入れられないのであれば、点滴を受けることで、水分や栄養の補給ができます。

 

お尻の肌ケア

下痢が続くと、おむつをした赤ちゃんのお尻がひどくかぶれることが多々あります。

おむつかぶれの原因は、汗、おしっこ、下痢などによりおむつの中が蒸れることです。蒸れてしまったお尻の皮膚はふやけて、傷つきやすい状態となります。そして、こすれやすい部分に小さな傷ができます。

この傷口に、おしっこに含まれる尿素や塩素、そしてうんちに含まれる大腸菌や腸内細菌、カンジタ菌などの細菌が入り込み、かぶれを起こします。特に、下痢は刺激が強いので、おむつかぶれになりやすいです。

もっとも簡単で確実なケア方法は、下痢をする度にお尻を洗い流すことです。

お尻ふきで拭くやり方は、拭き残しがどうしてもあるので、洗い流すのが一番よい方法です。また、弱った皮膚を拭くのは、さらに傷を悪化させやすいといえます。

洗い流したら、ガーゼなどの柔らかい布でやさしく抑え拭きしましょう。こすりながら拭くと、傷口を刺激してしまいます。

最後に、傷口を保護するためにワセリンや馬油などを塗ります。ふだん使用していて赤ちゃんの肌に合っている物を使ってください。

この方法でかぶれが改善しない場合は、医師に診察してもらい、処方された薬を塗る必要があるでしょう。ステロイド剤を使用したくないママは、その要望を医師に伝えてください。ステロイドを含まないおむつかぶれ用の薬もあります。

ただし、ストロイドを使用したくないというママの考え方を受け入れない医師もいます。一般的には、皮膚科専門医はステロイド剤を推奨することが多いようです。

小児科医の中でも、漢方薬の取り扱いを行う医師の方が、ステロイド剤を使わない治療に対する理解があるでしょう。

ママなりの考え方で薬を使いたい場合は、柔軟に対応してくれるかかりつけ医を見つけておくことが大切です。

 

判断に迷ったときは、受診した方がよい

赤ちゃんの脱水状態が、危険な状態になりつつあるのか、判断に迷うこともあるでしょう。不安があるなら、自己判断をせずに小児科で診てもらいましょう。

知り合いの赤ちゃんが1才になるころ、下痢が3日間続きました。便の状態が改善しないことと、赤ちゃんの目がうつろになってきたことに不安を抱いたママは、かかりつけの小児科を受診しました。

診察するなり、医者は脱水症状が危険な状態に進みつつあると判断し、その足で大きな病院へ搬送処置となりました。3日間入院し、点滴により無事に回復できました。もしあと一日様子を見ていたら、もっと危険な状態になっていただろうと医者に言われたそうです。

便秘がすぐに命に関わることは少ないですが、下痢から脱水症状に移行したときはその危険性があることを、頭に入れておきましょう。