つかまり立ち開始する時期

つかまり立ちとは、人の手や家具などにつかまって立ち上がることです。ハイハイで自由に動けるようになったあと、生後9ヶ月前後からできるようになります。

これまでずっと床に近いところを移動していた赤ちゃんは、視界が高くなることで世界が広がります。机や棚の上を覗き込めるようになり、そこにある物に手を伸ばせるようになります。

この段階に入ったら、物の置き場に充分に注意しましょう。

文房具やコップ、ティッシュボックスなど、ふだんテーブルの上に出しっぱなしにしているものを簡単に取られてしまいます。サイズが500円玉以下で喉を通ってしまうようなものは、とくに管理に気をつけて下さい。たとえば紙クリップ、ペットボトルのキャップ、小銭などです。

 

つたい歩きを開始する時期

つかまり立ちをマスターすると、今度はつかまったなら歩けるようなります。このようになにかにつかまったまま歩くことを、つたい歩きと言います。だいたい生後10ヶ月ごろから始まります。

つたい歩きができるようになると、赤ちゃんは動くことがさらに楽しくなります。興味のままに、家中を探索するでしょう。

赤ちゃんが探索活動に夢中になりすぎて、自分を支えているものから手を離す瞬間が出てきます。まだ骨や筋力が充分にできあがっていないとバランスを崩し、転んでしまう危険があります。あらゆる家具の角をなにかで保護して、大きなケガにつながらないようにあらかじめ手を打ちましょう。

ベビーグッズを扱うお店で、両面テープで簡単に貼れる保護材が売られています。これらを使う以外に、家にある梱包材や布類をつかう方法もあります。私は子どもがこの時期は、角張ったダイニングテーブルの足に梱包材を巻いていました。

 

歩行器は、必要な筋力の発達や正しい歩行を阻害する

つかまり立ちやつたい歩きの時期に、歩行器を使うことはおすすめしません。その理由は、自然な足腰の筋力の発達や、正しい歩き方の獲得を阻害する可能性があるからです。

歩行器とは、下の写真のようなベビーグッズです。

歩行器

中央の布地に赤ちゃんを入れ、足を出させるとちょうどつま先が床につくように設計されています。ちょうど股関節で赤ちゃんの身体を吊りさげた状態です。

床をつま先で蹴るだけで移動することができるので、まだ自分ひとりで立ったり歩いたりできない赤ちゃんを乗せてやると、大喜びします。前にセットされた机が邪魔していろんなものに手が届きにくくなるので、ママやパパも助かります。

しかし、ひとりで立ったり歩いたりできないということは、赤ちゃんの骨や筋力がまだ歩く動作に耐えるほど発達していないことを意味します。準備の出来ていない身体に歩行器を使って体重をかけることは、股関節に負担がかかる恐れがあります。

つかまり立ちやつたい歩きをする時期、子どもは立ったりしゃがんだりする動作を繰り返します。この動作は下半身の筋力トレーニングです。スクワットをすると、とても下半身が疲れることを考えるとわかるでしょう。

また、歩くためには、腹筋や背筋など全身の筋力を使って自分でバランスをとる必要があります。バランスを取る能力は、将来的な運動神経の基礎でもあります。

歩行器を使ってしまうと、子どもは自分で立ったりしゃがんだりする機会が奪われ、自分でバランスをとる必要性もありません。これでは歩くために必要な筋力やバランス感覚が育たないのは明らかです。

また、下の写真のように、つま先立ちをして歩くこと覚えてしまいます。

つま先立ち

正しい歩き方では、一歩ずつ足の裏全体にしっかりと体重を乗せます。歩行器ではつま先に体重をかけるだけで進めてしまうので、こうした歩き方が身につかないのです。

筋力が充分に発達しなかったり、自分でバランスを取る力が育っていなかったり、つま先歩きの癖がついたりしたままの状態で、一人歩きを始めると、歩き方が不安定になります。そして転びやすくなります。

つかまり立ちやつたい歩きをたくさん練習し、立ったりしゃがんだりを繰り返すことは、きちんと歩くためにとても大切な過程なのです。

 

歩行の練習は、手押し車を使いましょう

そうはいっても、子どもが嬉しそうに歩く姿をはやく見たいと思うのが親心です。また、少しの間だけでもひとりで機嫌よく過ごしてほしい、という願いはどのママにも共通した思いでしょう。

そこでおすすめするのは、下の写真のような手押し車です。

手押し車

手押し車があると、赤ちゃんは体重をかけながらゆっくりと歩くことができます。立ったりしゃがんだりすることは自由にでき、足の裏に体重をしっかりとかけながら歩く練習ができます。バランスを取る力がついてきたら、ときどきぱっと手を離して自分で立つ練習をすることもできます。

写真のように乗り物にもなっている使えるタイプだと、長く使うことができます。

我が家では、息子にこのタイプを買いましたが、3才ぐらいまで大活躍でした。身長が伸び、椅子の高さが低くてのりづらくなったころにこのおもちゃで遊ぶことを卒業しました。

 

正しい歩行は、生涯の健康につながる

正しい歩行は、生涯の健康にもつながる大切な要素です。間違った歩き方がいったん身についてしまうと、なかなか修正することができません。

身体の使い方の問題は、身体の歪みや肩こり、血行不良、疲れやすさなどさまざまな症状と関係します。

赤ちゃんの生涯の健康にもつながることなので、立ったりしゃがんだり、自分で移動する練習をたくさんさせてあげましょう。