乳製品アレルギーを引き起こす成分

免疫システムが、外敵だと勘違いしてアレルギー反応を起こしてしまう乳製品のタンパク質について、説明しましょう。

アレルギー反応を引き起こすのは、牛乳に含まれるカゼインラクトグログリンというタンパク質です。カゼインは、カルシウムを運ぶ働きがあり、ラクトグログリンは、ビタミンAの運搬を担ってします。しかしこれらの成分は、人間の母乳には含まれていませんので、必ずしも摂取しなければいけないわけではありません。

βラクトグログリンだけを摂取することはまずありませんが、カゼインはさまざまな加工品に含まれていることがあります。カゼインに対するアレルギーが強い赤ちゃんの場合は、加工品を与える際はとくに注意が必要です。

乳製品アレルギーのある赤ちゃん向けの粉ミルクには、カゼインとラクトグログリンの両方を含まないもの、カゼインだけ含まないものがあります。

赤ちゃんのアレルゲンがどちらかだけなのか、それとも両方なのかを確認してから与える方がよいでしょう。小児科で血液検査を行うことで、調べることができます。

 

検査でわかるアレルゲンと食べられる食品

小児科の血液検査では、カゼインとラクトグログリンだけでなく、チーズについても抗体反応を調べることができます。

チーズは、牛乳を発酵させてできた食品です。発酵や加熱過程を経るとタンパク質が変化し、吸収しやすくなります。100℃以上に加熱するとアレルギーを起こす可能性がだいぶ低くくなることがわかっています。

このため、アレルギーの程度によっては、生の牛乳は飲めなくても、チーズならアレルギー症状が出ないということもあります。

ヨーグルトについて調べたい場合は、皮膚テストで確認することが可能です。赤ちゃんの腕に針で小さな傷をつくり、そこへ抽出したヨーグルト成分を乗せ、皮膚の反応を見る方法です。ただし、結果を待つ間、抽出液が動かないよう8分ほどじっとしていなければならないので、数人で赤ちゃんを抑えて行う必要があります。

検査結果から、アレルギーの強さをクラス1から5までの数値で表現します。クラス1が一番弱く、クラス5以上は非常に対よいアレルギー反応です。

クラス1やクラス2の範囲内であれば、加熱や加工した状態なら食してもよいと医師が判断することがあります。心配なことは納得いくまで質問し、医師の指示に従って少量ずつ試してみましょう。

ただし、血液検査では問題ないと出たのに、実際食べてみたら目の周りが赤く腫れたり吐いたりといった症状が出ることがあります。その場合は、医師に報告した上で、半年以上期間は与えないようにしましょう。

成長に伴いアレルギー反応が出なくなることは多いので、医師と相談の上、時期を見てまた与えてみてください。

 

与え方の目安

乳製品を与えるときは、消化しやすい状態のものからはじめましょう。発酵し加熱されたチーズが、乳製品の中では一番症状が出にくいです。

チーズが大丈夫であれば、次は発酵しているものの加熱はされていないヨーグルトを試してみましょう。生でいきなり与えるのが不安であれば、ホットケーキやパンなどに混ぜてみましょう。

これで症状が出ないようであれば、焼き菓子やケーキを試してみます。市販品は、どの程度乳製品が含まれているかわかりづらいので、最初に与える時はなるべくママの手作りにしましょう。

加工品で症状が出なければ、牛乳を加熱したシチューなどに移行できます。この段階でも大丈夫であれば、最終的に生の牛乳を与えてみましょう。

パパやママの食べているものを子どもがしつこく欲しがり、それが初めてその食品を口にした瞬間だった、ということはよくあります。お祝い事につきもののケーキはとくに欲しがりますが、クリームは生の牛乳なので、充分に注意してください。

ケーキを目にしたらぜったいに欲しがるだろうが、与えても大丈夫か不安、という場合は、アレルギー対応のケーキを通販で購入することができます。探してみると、車やバスで行ける範囲にアレルギー対応のケーキを焼いてくれるケーキ屋さんがあるかもしれません。

こうしたお店をあらかじめリサーチし、注文しておけば、お祝い事もスムーズに進められます。

もしアレルギー症状が出たら、その状態の乳製品はまだ自分の力で分解消化ができないということです。数ヶ月間空けて様子をみてから、また与えるようにしましょう。