乳幼児の湿疹や下痢の原因が、食品によるアレルギー症状であるケースがよくあります。

乳児の場合は、母親の母乳を介して、母親が食事で摂取したアレルゲンに反応することがあります。私の娘は、生後間もない頃より汗の溜まりやすい肘の内側や首の下などがやや赤身を帯びていたのですが、生後3ヶ月のときに小児科医より食品アレルギーの可能性を指摘されました。

完全母乳で育てていたので、まずは母親である私が有力なアレルゲン候補である卵と牛乳の摂取をしないで様子を見るよう指示されました。その結果、二週間ほどで赤身が改善し、少なくとも卵と牛乳のアレルギー抗体を娘がもっていることがわかりました。

牛乳へのアレルギー抗体をもっていると、粉ミルクでアレルギー症状が出ることがあります。

離乳食を開始すると、赤ちゃんはさまざまな食品を摂取するようになります。食べてすぐに口の周辺が赤くなったり、お腹まわりに湿疹が出たり、下痢をしたりといった症状が出るようなら、その食品に対してアレルギー反応を起こしている可能性が高いと言えます。

一般的に乳幼児がアレルギー症状を起こしやすい食品は、卵(白身の場合と黄身の場合がある)、大豆、牛乳、小麦、ピーナッツ、そば、魚介類、果物、米などです。

 

年齢が上がるにつれて解消することが多い

乳幼児期に判明した食品アレルギーは、6才ごろまでに自然と解消することが多いようです。反対に、6才を過ぎてもアレルギー症状が出る場合は、成人後もそのアレルギー反応が残る確率が高いと言われています。

2000年ごろまでは、アレルゲンとなる食品は完全除去することが望ましいと考えられていました。

しかし、アレルギー症状が出ない程度に少量ずつ摂取を続る方が、自然と解消する可能性が高いことがわかってきました。近年におけるアレルギー食品の除去法とは、徹底的な除去を指すのではなく、アレルギー症状が出ない程度の除去を意味します。

つまり、注射や舌下エキスによる脱感作法と同様の考え方です。食品として摂取するので、このやり方を経口脱感作法とも呼びます。

 

血液検査でアレルゲンを特定する

まず、どの食品に対してアレルギー症状を起こすのか、を特定する必要があります。

アレルギー反応には、即時型と遅延型があります。即時型は、食べてすぐに湿疹や下痢などの症状が現れるため、アレルゲンを特定しやすいです。一方遅延型は、アレルゲンを摂取後1~3日後に症状が現れます。そのためアレルゲンの特定が難しいと言えます。

アレルゲンの特定が難しい場合は、血液検査を行います。

泣いて怖がる赤ちゃんの小さな腕から採血をするのは大変な作業ですが、ある程度の血液量が採れれば、たくさんのアレルゲン項目を一度の検査でチェックすることができます

離乳食を開始する前に娘がアレルギー体質であることがわかっていたので、不用意に摂取させてアナフィラキシーショックが起こることが恐れた私は、生後6ヶ月のときに娘のアレルギーについて血液検査を行いました。

その結果、小麦やハウスダストに対しても反応することがわかりました。しかし程度が軽かったので摂取してよいと医師に言われました。事前にアレルギー症状を起こす食品を調べることで、安心して離乳食を開始できたと言えます。

 

皮膚のパッチテストでアレルゲンを特定する

皮膚のパッチテストは、腕など身体の一部に針でちいさな傷を数カ所つけ、それぞれの傷に異なるアレルゲンのエキスを垂らして反応を見る方法です。

反応が出るまで8分程度じっとしている必要があります。動いてしまうと、エキスが垂れ落ちたり、となりのエキスと混ざってしまったりして、結果の信頼性が失われてしまいます。わけがわからず泣いて恐がり暴れる乳幼児に皮膚テストを行うのは非常に難しいことです。

言い聞かせによってじっとできる年齢になってから行った方がよいでしょう。血液検査でアレルギー反応が出なくても、皮膚テストで出ることがあります。

娘はこれにあてはまりました。3才ごろには血液検査ではアレルギー反応は出なくなりましたが、皮膚のパッチテストを行ったりや実際に食したりすると、アレルギー症状が出たのです。血液検査はあくまで目安と考え、身体の反応を重視することが大切です。

 

除去の方法

食品アレルギーの除去法を行う時は、かかりつけ医と相談しながら行いましょう。

まずはアレルゲンを全く摂取しないことを最低3日間続けます。これにより、免疫システムを安定させます。

つぎに、医師の指示によって決められた量のアレルゲンを摂取します。数日間様子を見て症状が出なければ、再び同量を摂取します。その後は医師と相談しながら少しずつ量を増やしていきます。

アレルギー症状が出た場合は、その前の量に戻します。その量で体調が一定期間安定するようなら、再び医師と相談の上量を増やします。

この繰り返しの中で、少しずつ身体がアレルゲンに慣れて食べられるようになります。つまり脱感作が起こるということです。

 

注意点

アレルゲンを摂取する以上、アナフィラキシーショックを起こす可能性があります。死亡例の報告もあることから、アレルギーの程度を見極めた上で、医師と相談しながら慎重に行うことが大切です。